ベテルという名前には教会創立から今日まで、教会の一人ひとりの思いと祈りが込められています。ベテルは「神の家」という意味です。旧約聖書の創世記28章の物語から名づけられました。次の文は初代牧師 熊谷政喜先生が20周年誌に寄稿した文章の要約で、教会創立当時の思いが伝わってきます。私たちはこの思いを継承しています。
『この物語の主人公ヤコブは兄の元から逃げ出し、ハランという所に行きつつあったのですが、人里離れた寂しい場所で夜になってしまい、傍にあった石を枕にして寝ると、夢を見ました。一つの梯子が天まで届き、神の使いが上り下りしていて、彼を祝福しました。夢からさめたヤコブは、今まで枕にしていた石を立てて「こここそがべテル(へブル語)神の家である」と言いました。神は不完全なものをも「天の門」と呼んで下さり、「神の家」と呼んで下さる。このような出来事は、ちょうどこの教会そっくりだと、私達は考えたのです。私達の教会は不完全なものだらけです。しかし、この神さえあれば、私達も自身の不完全さを越えて神の家であり、天の門であり得る。私達はそういう信仰に立つて、べテル教会という名を私達の教会の名と定めたのです。完全なものだけを神の家とするのではない。不完全なものをも神の家とし給う神。兄の家から逃げ出したヤコブをも神の子と呼び、神の子として用い給う神。私達はその神を信じて、この名を私達の教会につけたのです。』