詩編18編21~32節
あなたは苦しむ民を救い/高ぶる目を低くする。主よ、あなたは私の灯をともし/わが神は私の闇を照らす。(28,29節)
黙想
詩人栗原貞子の詩集に「ほのぐらい灯心を消すことなく」というものがあります。その中に原爆で傷ついた大勢の人が真っ暗な洞窟の中に隠れているときに、赤ちゃんが生まれるという状況を詠った詩があります。
瀕死の産婆の女性が「私が生ませましょう」と言って、赤ちゃんは生まれ、女性は死にました。人間の欲望によって起こされた戦争の最も罪深い行為の一つである原爆の惨禍の最中に、命の誕生がありました。女性は新しい命を見て安らかに逝ったことでしょう。
主はどのような状況でも私たちの灯をともしてくださいます。それがほの暗くても私たちの闇と社会の闇を照らします。
今日も主の祝福をお祈りいたします。